心原性脳梗塞は、心臓にできた血栓が血流に乗って頸動脈や脳の太い動脈に達し、血管を詰まらせることによって生じる脳梗塞です。アテローム血栓性脳梗塞と並んで脳梗塞を代表する病態の一つで、脳梗塞患者のおよそ4分の1を占めています。心房細動という加齢とともに発生率が上がる不整脈の一種を原因とする場合が多いため、高齢者に比較的多く見られ、増加傾向にあるといわれています。
心房細動によって血栓が生じるのは、血流の悪化に伴い血液がよどんで固まりやすくなるからです。こうして心臓内にできた血栓は大きいものになりやすく、頸動脈や脳動脈をふさぐと突発的に脳梗塞を引き起こし、【意識障害】【感覚障害】【四肢のまひ】【失語】【半盲】などの症状が現れ、場合によっては生命に関わる危険性があります。