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【fumfum増刊号】短気は損気。長生きする上で「損する」「得する」性格って?

公開日:2016年4月20日
更新日:2018年6月18日

「長生きしやすい性格」や「病気になりにくい性格」があったとしたら、気になりませんか?今回のfumfum増刊号では、性格と健康に関する研究をご紹介します。


写真はイメージです。記事と直接の関係はありません。

長生きする上で「損する」性格、「得する」性格

 世界中の多様な遺伝子研究をご紹介するとともに、あなたの遺伝的傾向も調べることができる「MYCODE fumfum」。

 MYCODE fumfumでご紹介しているのは、「性格」など、「健康」に関わるMYCODEの検査項目とは一味違う遺伝的傾向です。
一見あまり関係のないように見える「性格」と「健康」ですが、実は様々な研究により、両者の関係が明らかになってきています。

 例えば、MYCODEでは、「85歳以上まで長生きする可能性」という項目も提供しておりますが、「長生き」には、遺伝だけではなくその人の「性格」も影響しているようです。

 「長生きしやすい性格」や「病気になりにくい性格」があったとしたら、気になりませんか?
今回のfumfum増刊号では、性格と健康の関係についてご紹介します。

「短気は損気」は本当だった!?

 まず、長生きしにくいと言われる性格、それは「怒りっぽい性格」です。
 「短気は損気」と言われますが、例えば英語圏にも「Out of temper, out of money.」という似たような意味を持つことわざがあります。怒りが自分にあまり良い影響を与えないという認識は万国共通なのかもしれません。

 「怒りっぽさ」は実際に、寿命や病気の発症に悪影響を与えるといわれています。具体的には「脳卒中」、「脳梗塞」、「高血圧」などの血管系の病気を発症するリスクが高くなるそうです。

 「頭に血が上る」という表現がありますが、実際に、怒りは血液の流れに影響を及ぼします。怒って興奮状態になると交感神経が刺激され、「カテコールアミン」というホルモンが分泌されます。すると血管が収縮し、血圧が一気に上昇します。その結果、心臓や脳の血管に負担がかかってしまうのです。(ただし、怒りを無理やり抑え込んでしまうと逆効果となってしまうそうです。)

 「怒りっぽさ」については、fumfumの記事で詳しくご紹介しています。
自分って、怒りっぽいかも・・・という方は、ぜひご覧ください!



逆に、こんな性格的特徴が長生きの要因に・・・!?

 逆に、長生きする上で得をする性格ってあるのでしょうか?

 米国ワシントン大学の研究グループによると以下のような性格的特徴を持つ人が、そうでない人に比べて長生きすると分かっています。

・あまり神経質でない人
・誠実な人
・外向的な人



 MYCODE fumfumでも紹介している「誠実さ」についてはさらに細かい結果が出ており、
 誠実さが高いほど、「脳卒中」「高血圧」「糖尿病」「関節炎」の発症リスクが低くなることが分かっています。

 なぜ、誠実な人物は長生きする傾向にあるのでしょうか・・・?
 「誠実さ」には、「慎重である」「秩序を守る傾向にある」「自己規律がしっかりしている」などの尺度があります。
このような性格的要素をもつ人物は、健康的な生活をおくる傾向にあり、結果として発症リスクが下がっているのではないかと研究メンバーは推測しているようです。

 確かに、自己規律がしっかりしており、慎重な人物は、食生活に注意を払ったり運動不足を気にしそうですよね。
性格はなかなかすぐに変えられるものではありませんが、行動ならば真似られるかも・・・!?

参考文献
Personality Traits Predict the Onset of Disease
Your Friends Know How Long You Will LiveA 75-Year Study of Peer-Rated Personality Traits
引用した写真 surlygirl/クリエイティブ・コモンズ 表示 2.0 一般

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